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空き家ナビ

空き家を放置すると固定資産税が上がる|管理不全空家と特定空家

最終更新 2026年9月13日

空き家の税金が上がるのは「古いから」でも「誰も住んでいないから」でもありません。市区町村から勧告を受けたときです。順番が決まっているので、どこで止まるかが分かれば慌てずに済みます。

この記事の要点

  • 空き家の固定資産税が上がるのは、市区町村から「勧告」を受けたとき。空き家になっただけでは上がらない。
  • 住宅用地の特例により、200㎡以下の部分は固定資産税の課税標準が1/6、都市計画税が1/3に軽減されている。
  • 200㎡を超える部分は、固定資産税が1/3、都市計画税が2/3の軽減。
  • 勧告を受けるとこの特例から外れ、200㎡以下の部分の固定資産税の課税標準は6倍になる。
  • 2023年12月13日施行の改正空家法で「管理不全空家等」が新設され、特定空家等になる前の段階でも勧告の対象になった。
  • 市区町村の措置は、助言・指導 → 勧告 → 命令 → 行政代執行 の順に進む。特例が外れるのは勧告の段階。
  • 命令に従わない場合は50万円以下の過料。
  • 行政代執行で解体された場合、その費用は所有者の負担になる。
  • 自分で解体して更地にした場合も、建物が無くなるため住宅用地の特例は外れる。
  • この制度は相続した空き家かどうかに関係なく、空き家すべてに適用される。

2026年9月13日時点の制度です。改正されることがあるため、実際の手続きの前に一次情報をご確認ください。

その家の場合はどうなるか、先に見てみますか

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税金が上がるのは「勧告」から

空き家になったからといって、翌年から税金が上がるわけではありません。上がるのは、市区町村から勧告を受けたときです。

市区町村の措置には順番があります。助言・指導、勧告、命令、行政代執行の順です。最初は書面や訪問での助言・指導から始まり、いきなり勧告が来ることは通常ありません。

住宅用地の特例が外れるのは、このうち「勧告」の段階です。助言・指導のうちに直せば、税金は上がりません。

いくら上がるのか

住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」があり、固定資産税の課税標準が軽くなっています。

  • 200㎡以下の部分:固定資産税は1/6、都市計画税は1/3。
  • 200㎡を超える部分:固定資産税は1/3、都市計画税は2/3。
  • 勧告を受けるとこの軽減が外れ、200㎡以下の部分の固定資産税の課税標準は6倍になります。

2023年から、手前の段階でも対象になった

2023年12月13日に施行された改正空家法で、「管理不全空家等」という区分が新しく設けられました。

それまでは、倒壊のおそれがあるなど、すでに危険な「特定空家等」だけが対象でした。いまは、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれのある状態でも勧告の対象になります。

窓が割れている、草木が越境している、屋根材が落ちそうといった段階でも声がかかり得る、ということです。

従わないとどうなるか

勧告のあと、改善されないと「命令」に進みます。命令に従わない場合は50万円以下の過料です。

さらに進むと行政代執行で市区町村が解体します。このとき、費用は所有者の負担です。自分で解体するより高くつくことが多く、支払えない場合は財産の差押えに進むこともあります。

解体すれば解決、ではありません

「勧告される前に壊してしまおう」と考えたくなりますが、建物が無くなると住宅用地の特例も外れます。税金の面では勧告を受けたのと同じことが起こります。

解体費用も戻ってきません。壊す前に、売る・貸す・そのまま持つといった選択肢と同じ物差しで比べてください。空き家ナビのレポートは、この比較を1枚で出すためのものです。

よくある質問

空き家にしただけで固定資産税は上がりますか?

上がりません。上がるのは、市区町村から「管理不全空家等」または「特定空家等」として勧告を受けたときです。助言・指導の段階では特例は外れません。

どれくらい上がりますか?

住宅用地の特例が外れると、200㎡以下の部分の固定資産税の課税標準が1/6から1倍に戻るため、6倍になります。ただし実際の税額には負担調整のしくみがあるため、そのまま6倍の請求になるとは限りません。正確な額は市区町村の資産税課でご確認ください。

「管理不全空家」と「特定空家」はどう違いますか?

特定空家等は、倒壊のおそれがあるなど、すでに危険な状態のものです。管理不全空家等は、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれのある状態で、2023年12月13日施行の改正空家法で新しく設けられました。手前の段階でも勧告の対象になります。

相続した家ではなく、自分で買った家が空き家です。同じですか?

同じです。空家法も住宅用地の特例も、その家をどうやって手に入れたかは問いません。相続していなくても、勧告を受ければ特例は外れます。

解体すれば税金は下がりますか?

下がりません。建物が無くなると住宅用地の特例が外れるため、勧告を受けたときと同じことが起こります。解体費用もかかるので、売る・貸すといった選択肢と並べて比べてから決めてください。

勧告を受けてしまいました。もう戻せませんか?

戻せる場合があります。指摘された状態を改善すれば勧告が撤回され、特例が戻ることがあります。市区町村の担当課に、何をどこまで直せばよいかを確認してください。

出典

制度は改正されることがあります。実際の手続きの前に、必ず一次情報と有資格者にご確認ください。