補助がある市区町村の数
空き家ナビでは、掲載している135市区町村について、補助制度を各自治体のページで1件ずつ確認しています(2026年9月時点)。確認できた制度は全部で244件でした。
そのうち解体・除却に関する補助は96制度、94市区町村にありました。数の上では「3分の2以上の市区町村にある」ことになります。ただし後述のとおり、誰でも使えるわけではありません。
- 解体・除却:96制度/94市区町村
- 改修・活用:81制度/77市区町村
- 家財の処分:39制度/39市区町村
- 取得・購入:22制度/21市区町村
- 売却:4制度/4市区町村
- 引越し:2制度/2市区町村
上限額と補助率の幅
同じ「解体の補助」でも、金額は自治体によってまったく違います。確認した96制度の上限額は5万円から200万円まで開きがあり、中央値は50万円でした。
補助率も8分の1から5分の4まで幅があります。最も多いのは2分の1です。「補助率2分の1・上限50万円」であれば、解体費が150万円かかっても出るのは50万円です。
木造住宅の解体費は建物の大きさや前面道路の幅で大きく変わります。補助額を先に見て「これで足りる」と考えると、あとで差額に驚きます。順番は逆で、まず解体業者の見積りを取る。差額がいくらになるかは、そこで初めて分かります。
対象になるのはどんな建物か
解体補助の多くは、市区町村が事前に現地を確認し、老朽化や危険性があると判断した建物だけを対象にしています。まだ住める状態の家は対象外になることが珍しくありません。
このほか、次のような条件が付くことがあります。
- 市税を滞納していないこと
- 建物の全部を除却し、更地にすること
- 所有者本人か、相続人全員の同意があること
- 同一敷地内に他の建物がないこと
- 解体後の土地の利用について、市に報告すること
申請から着工までの順番
交付決定の前に着工した工事は、ほとんどの制度で対象外になります。「解体してから補助金を申請する」は通りません。
手順は、市区町村の窓口に相談する、要件を満たすか確認してもらう、見積りを取る、申請する、交付決定を受ける、着工する、完了報告を出す、の順になります。決定まで1か月前後かかる制度もあります。
更地にしたあとの固定資産税
住宅が建っている土地には、固定資産税の課税標準を6分の1(200平方メートルを超える部分は3分の1)にする住宅用地の特例があります。建物を壊して更地にすると、この特例が外れます。
解体費の補助が50万円出ても、翌年度からの土地の固定資産税が毎年数万円上がるなら、数年で差は埋まります。壊すかどうかは、解体費だけで決められる話ではありません。