0円でも、かかる税金は3つ
家の代金が0円でも、もらう側には、名義を移す登記の「登録免許税」、取得したことに対する都道府県の「不動産取得税」、そして個人からもらった場合の「贈与税」がかかることがあります。
このほか、もらった翌年度からは毎年の固定資産税がかかります。古い家なら、住めるようにする修繕や、壊すための解体の費用も見込んでおきます。空き家ナビが確認した市区町村の解体補助は、上限額の中央値が50万円でした(自治体の公式ページで確かめた制度の集計)。
贈与税:その年の合計が110万円を超えるとかかる
個人から財産をもらうと、もらった人に贈与税がかかります。暦年課税では、1月1日から12月31日までにもらった財産の合計から、基礎控除の110万円を差し引いて計算します。合計が110万円以下なら、贈与税はかかりません。
基礎控除後の課税価格が200万円以下の部分の税率は10%、300万円以下なら15%(控除額10万円)と、金額が大きいほど税率が上がります。
法人から財産をもらった場合は、贈与税ではなく所得税がかかります。
- 例:その年にほかに贈与を受けておらず、贈与税の計算上の評価額が300万円の場合
- 300万円 − 110万円 = 190万円
- 190万円 × 10% = 19万円(200万円以下の区分)
登録免許税:名義を移す登記にかかる
もらった家の名義を自分に移すには、所有権の移転登記をします。このときの登録免許税は、贈与の場合、不動産の価額の1,000分の20です。相続の場合は1,000分の4で、贈与のほうが重くなります。
ここでいう「不動産の価額」は、原則として市町村の固定資産課税台帳に登録された価格です。名寄帳や固定資産税の課税明細書で確かめられます。
- 例:固定資産課税台帳の価格が、土地200万円・建物100万円の場合
- (200万円 + 100万円)× 1,000分の20 = 6万円
不動産取得税:贈与でもかかり、相続ではかからない
不動産取得税は、土地や家屋を取得したときに、その不動産がある都道府県がかける税金です。売買だけでなく、贈与で取得した場合にもかかります。相続で取得した場合はかかりません(ただし、死因贈与は相続に含まれません)。
税額は、固定資産課税台帳に登録された価格に税率をかけて出します。東京都主税局の解説では、令和9年3月31日までの取得なら、土地と住宅の税率は100分の3、住宅以外の家屋は100分の4です。宅地は、同じ期限までに取得した場合、価格の2分の1が課税標準になります。
課税標準が、土地は10万円、売買などで取得した家屋は12万円に満たない場合は、かかりません(免税点)。このほか、住宅や住宅用の土地には要件つきの軽減があります。実際の税額は、その家がある都道府県の税事務所にご確認ください。
- 例:固定資産課税台帳の価格が、土地(宅地)200万円・建物(住宅)100万円の場合(軽減を使わないとき)
- 土地:200万円 × 2分の1 × 100分の3 = 3万円
- 建物:100万円 × 100分の3 = 3万円
0円の空き家を探す・もらう前に確かめること
無償や低い価格の空き家は、市区町村の空き家バンクに掲載されていることがあります。空き家ナビが確認した135市区町村のうち、空き家バンクがあるのは71市区町村でした。価格は所有者が決めるため、0円で出すかどうかも物件次第です。
もらう前に、名義が売り手(譲り手)本人になっているか、建物が使える状態か、壊す場合の費用と補助、毎年の固定資産税を確かめておきます。税金の具体的な額は、税務署や税理士、都道府県の税事務所で確認してください。